秒速5センチメートル

 流れる時は、何が起きようとも容赦なく後についてきて、目の前を通り、そして過ぎ去ってゆく。
 あの日からずっと、そのスピードを変えずに。


 せっかく購入していたのに、ずっと本棚に収まっていたこのDVDを、先週末の帰省を機に持ち出し実家で観ることが出来ました。所詮、これもまた持参したB5ノートパソコンで観ることになるため、もったいないかな、せっかくなら家のTVで観ようかと思いましたが、きっとそんな時間ずっと取れない気がしたので。結局見終わって後悔はして、先ほどもう一度見た始末(^_^;)


 一人の少年が青年へと成長していく中、出会った恋の物語。

 世界が出来ていて、生活感があってリアリティで包まれておりました。加えて直球の青春で。

 運命と奇跡が繰り返し交互に一人の青年に舞い降りては、とけていきました。
 最初に出会っていたのが篠原明里ちゃん。ゆっくりと彼ら二人の過去と、今と、これからが描かれていました。

 電車が雪で遅れるというシチュエーションが、1部のラストだったのだけれど、あの季節であの場所であれば、全くもって自然なトラブル。予測できうるトラブルであったに違いない雪害。電車が遅れ始めるまで、一刻も早く彼女と会って話したいと思っていたのに、何時間も遅れてそれでもまだ着かないとわかると、一刻も彼女に「待っていてほしくない」と願うことに。でももちろん(^.^) 彼女はずっと待合室で待ってくれていました。

 遠くの彼女にようやく久しぶりに会いに行くことになったのだけれど、電車が遅れて遅れて、ようやく会える。ラストのシーンはただそれだけでした。その間彼がずっと考えていたこと。その想いがずっと語られていました。
 でもそこで彼の気持ちが痛いほど伝わってきて、感動できました。何に感動するのかなんてわからないな、と思うと同時に、やっぱ感動することが昔より多くなってるとも思いました。また歳を感じますw


 2部では彼は「憧れ」の対象に。健気で良い意味で100%女の子だった澄田花苗ちゃんが非常にかわいかったです。

 そして3部では再び明里ちゃん。けれどここでは二人は一度も出会うことも、話すこともなくそのまま終幕となりました。


 二人での時間を経て、それぞれの時間を刻み続けていました。過去同じ時間を過ごしたという記憶はあっても、その先に進んだ道はもちろん、それぞれだった。

 どれほど運命的で、印象強い想い出があったとしても、それと永遠は必ずしも結びつくわけではない。都合良く見える人生は確かにあるけれど、あまり多くもないのも事実。

 それらが希少と見えるのは"よほどの想い"だけではなく、もっとこう、偶然、あとから思うとそれも奇跡なのかもだけど、いろんな偶然が重ならないと、簡単には永遠は訪れないのかもしれない。
 ある意味この物語には大げさな、ドラマティックな展開はなかったように見えたことが、この作品がそこを主軸としていないのかなと、と思いました。


 映画であるという点を除いても、他の映画と比べると凄まじいほどの繊細な描写と、美麗な景色には脱帽でした。これをアニメで描いてくれてたことが、一番喜ぶべきことだったかな。まだこれからも多くの作品、作品を手がける技を持った人々に出会いたいです。観ることが出来て大変良かった作品でした。

 前回は侑香さんのために劇場に行ったのだけれど、もう彼の作品という理由だけで観に行きたいと思います。泣けてきてしまうだろうなぁ。


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