レ・ミゼラブル 少女コゼット 第44話
炎は小さな灯火になり、未来へと継がれる。
壮絶な学生たちと警官たちとの抗争。その中でエポニーヌは倒れ(泣)危なくガヴローシュまで失うところ、という、もう何が起きてもおかしくはない状態になってしまっていた。
今回ジャン・ヴァルジャンは捕虜として捉えられていたジャベールに、自分がこれまで逃げてきた理由と、その必要がもうまもなくなくなってしまうことを告げた。けれどジャベールはやはり、聞く耳を持ちませんでした。頑なにジャン・ヴァルジャンに拘る、固執する理由。それは悪人は結局死ぬまで悪人なのだという彼の中の絶対によるものだった。
そしてその絶対は、彼の幼少時代にすべてが作られていました。
自分の両親、最も身近な存在である両親が犯罪者。そのことに彼は生まれながらにして、どんな目で見られてきたことか。彼はどんな茨の道を歩かされてきたことか。その辛さは想像を絶するものがあった。
けれど彼は負けなかった。彼らを見ていたからこそ、彼らの子ではあるけれど自分だけは絶対に罪は犯さないと決意していた。弛まぬ、血も滲む努力を重ねて、彼は今の警察官へとなっていました。そして罪を重ねることをやめなかった両親を、自らの手で監獄へ・・・。
ここに来て、この終盤で彼にもお話があるなんて思っても見ませんでした。。彼の信じる正義は強靱ではあったけれどどこか歪んでいた。その理由はすべて彼の過去にあったんだ。。罪人は一生罪人。じゃあ監獄は、牢屋は何のためにあるのか。その本当の理由を彼はわからなかったんだろうな。。
人は決して変わらない。
彼の信念はただ一つ。この言葉にすべてが集約されていました。「変わる」という定義がどこにあるかで、この言葉は真実であり、一つの考えに止まることにもなる。
それでもやはり「変われる」と信じていた方が、前を向けると思う。
「人は、変わることができる。貴方は自由だ。」
ジャン・ヴァルジャンはただそれだけを告げることで、ジャベールに反して見せました。それが彼のできうる限りのメッセージかのように。
そして戦いは終わりました。
アンジョルラスたちにとっては望まれない結果だったかもしれない。でも彼らは誇らしく、限りなく誇らしく、気高く、最期の最期まで自分たちを信じて戦い抜いたと言えました。必ずしや自分たちの炎を、誰かが未来へと継いでくれることを夢見て。
この作品のクライマックスがいよいよ近づいてきました。今回の終結はまずその一つ。歴史のほんの一欠片だったかもしれないけれど、確実に多くの人に刻まれたであろう、忘れてはならない戦いの終幕でした。
兵士たちにも彼らの意思は少なからず伝わっていたことから見ても、必ずしや彼らの夢は叶うと思えました。戦争をする理由は本当はどこにもなかったんだろうな。。
次回、マリウスはもちろん一命を取り留めるとばかり思っていたけれどそうはならないんだろうか・・・。
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壮絶な学生たちと警官たちとの抗争。その中でエポニーヌは倒れ(泣)危なくガヴローシュまで失うところ、という、もう何が起きてもおかしくはない状態になってしまっていた。
今回ジャン・ヴァルジャンは捕虜として捉えられていたジャベールに、自分がこれまで逃げてきた理由と、その必要がもうまもなくなくなってしまうことを告げた。けれどジャベールはやはり、聞く耳を持ちませんでした。頑なにジャン・ヴァルジャンに拘る、固執する理由。それは悪人は結局死ぬまで悪人なのだという彼の中の絶対によるものだった。
そしてその絶対は、彼の幼少時代にすべてが作られていました。
自分の両親、最も身近な存在である両親が犯罪者。そのことに彼は生まれながらにして、どんな目で見られてきたことか。彼はどんな茨の道を歩かされてきたことか。その辛さは想像を絶するものがあった。
けれど彼は負けなかった。彼らを見ていたからこそ、彼らの子ではあるけれど自分だけは絶対に罪は犯さないと決意していた。弛まぬ、血も滲む努力を重ねて、彼は今の警察官へとなっていました。そして罪を重ねることをやめなかった両親を、自らの手で監獄へ・・・。
ここに来て、この終盤で彼にもお話があるなんて思っても見ませんでした。。彼の信じる正義は強靱ではあったけれどどこか歪んでいた。その理由はすべて彼の過去にあったんだ。。罪人は一生罪人。じゃあ監獄は、牢屋は何のためにあるのか。その本当の理由を彼はわからなかったんだろうな。。
人は決して変わらない。
彼の信念はただ一つ。この言葉にすべてが集約されていました。「変わる」という定義がどこにあるかで、この言葉は真実であり、一つの考えに止まることにもなる。
それでもやはり「変われる」と信じていた方が、前を向けると思う。
「人は、変わることができる。貴方は自由だ。」
ジャン・ヴァルジャンはただそれだけを告げることで、ジャベールに反して見せました。それが彼のできうる限りのメッセージかのように。
そして戦いは終わりました。
アンジョルラスたちにとっては望まれない結果だったかもしれない。でも彼らは誇らしく、限りなく誇らしく、気高く、最期の最期まで自分たちを信じて戦い抜いたと言えました。必ずしや自分たちの炎を、誰かが未来へと継いでくれることを夢見て。
この作品のクライマックスがいよいよ近づいてきました。今回の終結はまずその一つ。歴史のほんの一欠片だったかもしれないけれど、確実に多くの人に刻まれたであろう、忘れてはならない戦いの終幕でした。
兵士たちにも彼らの意思は少なからず伝わっていたことから見ても、必ずしや彼らの夢は叶うと思えました。戦争をする理由は本当はどこにもなかったんだろうな。。
次回、マリウスはもちろん一命を取り留めるとばかり思っていたけれどそうはならないんだろうか・・・。
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