レ・ミゼラブル 少女コゼット 最終話

 人は必ず、必ず変わることができる。


 今期最後の最終回はコゼット。一年見てみてやはり、世界名作劇場は絶やしてはならないと思いました。


 ジャン・ヴァルジャンが旅に出て一年後。その再会はあまりに唐突で、あまりに酷でした。時を察し、ジャン・ヴァルジャンは自分の過去を、すべてコゼットに告白しました。

 パンを盗んだこと、19年刑務所に入れられていたこと。ミリエル司教との出会い。そして銀の燭台。

「貴方のこれまでの魂は買い取って神に捧げました。
 もう貴方の中には暗い考えも悪い考えもないのです。」

 司教様の言葉は、荒みきっていたジャン・ヴァルジャンの心を救ってくれた。
 罪を犯すことは償う事で何もかもが消えるわけではない。けれどその償いを、人は受け入れなくてはいけない。蔑んではいけない。その考えは決して宗教がどうこういう話ではなくて、一人ひとりが自分で認めなくてはいけないこと。

 コゼットがジャン・ヴァルジャンの話しを聞いて、「大好きよ」と言ってくれるのは、きっとジャン・ヴァルジャンにはわかっていたはず。それでもそう言わせることが、彼には受け入れがたかったんだろうな・・・。過去を話すことで、どう反応されたとしても、その過去は変わらない。過去は過去であって、どう言い繕っても変わることがない。だから怖いと感じる。ジャン・ヴァルジャンがずっとずっと言えなかったのには、誰もが哀しい想いをするからじゃないか、と思ったから。


 人は必ずしや、皆平等ではない。
 それを平等にする方法はひどく簡単なこと。けれどそれを実現させるには、多大なる力と時間を必要とする。
 己を大切にして、そして他人を大切にする。たったそれだけのことで、人は皆、自分らしく生きることが出来る。
 彼が得たこの真理こそが、彼をここまでの人格者にさせたただ一つの理でした。


 彼はその命の最期に、想いをすべてコゼットとマリウスに託し、逝きました。その後のダイジェストシーンはぐっと来ました・・・。いろいろありすぎです。ジャヴェールさんは詩人だ。

 ラストはもちろん、二人の間にできた子供ができて、親子とのシーンでおしまい。環季ちゃんの声がもうすごく懐かしくてまたぐっときた(^_^;)


 4クールの配分が、昔から見れば普通なのに、今となっては見事と思えてしまう。いろいろな変化があるから必ずしも同じように、とはいかない。でも少なくても気持ちとしては継承されて、「良くなっている」と思いたい。でも現実はそう簡単にいかないもの。 そんな中でこういう作品に出会えることが嬉しいです。
 物語としてこうあるべきという終わり方。原作があることを差し引いても、なんか頑張りが見えました。名作劇場に恥じないと思ったなぁ。今後は何年も何年も、リピートされて放送されていくといいのだけれど。期待しています。


 そして間髪入れずに来週から次作の世界名作劇場がスタート。藤村さんにかなり期待しています。また一年楽しみです。



 コゼットたちが手に入れた未来は誰もが手に入れなくてはいけない未来。けれど誰もが必ず手に入れられている未来ではありませんでした。
 人は必ず変われる。人々が世界を創っていくのだから。その意識がすべての人々に行き渡れば世界が変わる。ジャン・ヴァルジャンが生涯をかけて伝えてくれたメッセージは、心に伝わりました。
 この作品も、最後まで見届けることが出来て大変良かったです。

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世界名作劇場「レ・ミゼラブル 少女コゼット」キャラクターソング
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