劇場版 空の境界 殺人考察(前)

根拠はないけれど、彼女を信じ続けられる理由。


 式と黒桐君との出会いの場面から、物語は始まりました。そして両儀式という人の中に、織というもう一人の人がいらっしゃいました。


 彼女がどういう家に産れたのか。クラスでどう見られているのか。そこに意外性はありませんでした。片や黒桐君は少し、1巻の時よりは式に肩入れしているところ、わかりやすかったかもしれないな。

 彼女はもう1つ、人格を持ち合わせており、今回はその「織」が発端で事件は起きてしまっていた。すべての始まりに位置していたようでした。



 彼女は生まれながらにして他人を内に持ち合わせていた。自分以外の誰かを。
 他人への認識。それは子供の頃の経験から得ていったわけじゃないから、彼女の感情は他の人のそれとはずれていました。

 多くの場合、幼少の頃「誰にでも好かれる」という世界を、一度は持つことになる。だから自分も相手を好きになることができる。愛することができて、優しくすることができるようになる。もちろんそれはただ「知らない」だけで、そんな世界は早い段階で崩れ、知っていくこととなる。

 式はその段階すらありませんでした。初めから他人を知ってしまっていた。だから彼女は、誰かを好きになることはできませんでした。

 織が話してくれた部分、正直難しかったです。それが一般論として成り立つのかどうかも、なんだかわからなかった。その僅かな差異が、どこまで影響を及ぼすものなのかも、想像がつきませんでした。
 嫌いなのは無理に好きに成らずとも、と思うけれど、その「嫌い」っていう拒否感情は、そんなにも続けて持てるものなのだろうか。
 いいや、そんなことはないよ、ということが言いたいのかどうか。


 彼女の闇を受け持つ織。

 予感は当たり、彼は嫌な現実を呼び寄せてしまった。でも"現場"を見てしまった彼は、その夜のことを秘密にしました。それから、毎晩彼女の家の前で張り込み開始。すっかりストーキングの他なりません。

 彼が、彼女自身の口から「私は殺人をしている」と訊かされても、彼は「彼女はやっていない」と信じ続けました。根拠はなく、ただ彼女が好きだから。好きだから信じたい。それだけでした。あの自然さがかっこよさあったなあ。


 彼女に襲われ、ナイフを首筋に当てがわれ、彼が生を望み、彼女は死を望んで、そして場面は一転して時も進み、次に映った彼女は病院で寝ている姿でした。

 あの夜、二人の間に何がおきてしまったのか。後編が最終章に据えられている点からしてみても、ここが最も高まるところなのかな。かなり楽しみです。



 前回のも良かったのだけれど、今回のメインテーマはさらによい曲でした。曲ですぐにこの作品が浮かべることができるほどに、定着していました。たった60分間の中、数回しか流れていないのだけれど、イメージとは重ねがけではなく、質と強さであるとわかります。

 お話はまだ見えないところ多々ですが、繊細に創られていることは確かで、決して期待を裏切らないであろう組み立てに、安心と幸せを感じます。
 続けて3巻みます。

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この記事へのコメント

ケッツアール
2009年01月03日 04:05
ラストレムナントはPS3にも出ますよ。レアモンスターに苦戦すること間違いない。。なかなか登場しないから。。

禁断の扉開けましたね。
マジ、第ニ章怖いでしょ。あの着物姿で羽織るジャンパーはこうゆう代物だったのね。

まだ式は能力に目覚めてないんですよ、第三章では能力を防ぐために感覚を無くしたんですが、式を覚醒させるために家でやらせているような感じですな。

可愛い顔して悪魔になる式やっぱ怖いけど可愛いと思ってしまう(笑)

ちなみに、ネクロマンサーだっていう話ですよ義手の制作者。魔術師とも言われてますね。
どうゆうわけか、呑気な性格の主人公が弟子になっているわけで。。
まだ式の能力と関係がありそうな予感で怖くなります。
2009年01月03日 11:18
>ラストレムナント
PS3でも結局?出るのですね~ RPGかぁ・・・。


さりげなくDVD揃えてしまったのでw 4章も見始めます。すっかり開けてしまいました。

式の覚醒が見れるのは最終章、ってことなんですよね、きっと。楽しみです。それにかなり怖いけれどかなり可愛いですね。

橙子さんはかなりさらりといろいろすごいことやってのけてますが、あのまま何も明かされることなさそーに感じます。弟子にしてもいい、ってきっかけはあれだけだったのかなぁ。。

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