亡念のザムド 第十二話 「暗闇で咲く花」
嵐の前の、静止した波間。
それは少しずつ、けれど大きく動き出し始めました。
ナキアミをゆっくりと襲った黒い魂。聞こえていた"声"
その闇は、彼女に危機を感じさせることとなりました。
ザンバ二号は不時着を果たし、ナキアミは闇の存在を感じ取り、テシクの村へと帰ることを決意。アキユキ君も彼女についていくこととした。
ナキアミが伊舟に旅立ちを打ち明けていた場面は、前半で最も伊舟が柔らかく見える場面と思います。いつもトゲのある態度ばかり。たまに優しい声になったかと思えば、それは次の瞬間落ちる雷の前触れ(^_^;)
でも今回の伊舟は終始静かで、寂しくも見えました。ナキアミの決意がいつも本気だとは知っている。彼女のことを迷惑だなんて思ったことは一度もない。そう、語る彼女の声はひどく弱々しさを感じました。大人が見せる、弱さでした。
ナキアミにとって伊舟はまさに命の恩人であり、母であり、ライバルであり、いつもそこにいてくれる船長であり。
このときナキアミはどこまでこのザンバ二号を「帰る場所」と思っていたかはわかりません。雷魚はあー言ってくれたけれど、もう帰って来れないと思っていたんじゃいかな・・・。ナキアミも、アキユキ君も。
寂しさの肥やしと 月夜に落ちる涙の滴
永久に輝く 暗闇に咲く花
こうして今回、ナキアミとアキユキ君はザンバ二号を離れ、旅立つこととなりました。最後、ユンボが伊舟に対して「ナキアミに一言くらい言葉をかけなくてよかったの?」と訊いて、伊舟が答えた言葉。
「言葉がいるなら、わたしの心ごとくれてやる。」
玉井さんのお声でのこの台詞。極めて印象強いです。
フルイチ君は突如として引きこもり青年と化していました。右足に感じていた強い痛み。いつしか見たことのある症状へと変わっていた。
それはアキユキ君と同じく、ザムドとなるその症状と同じでした。
バス爆発事故以後、今回に至るまで。彼は何度も右足を押させている描写が描かれていました。そしてなぜよくヒトガタに襲われていたのか。それは偶然ではなく、彼も「ザムド」であったから。ヒトガタはザムドを欲しているから。
ハルちゃんはなんとか彼を救おうと、彼を抱き寄せました・・・。
ナキアミたちは動きだし、フルイチ君はある意味「直前」となったお話でした。
あと今回より新たにアキユキ君の父、竹原リュウゾウがちょっと前面に。彼はここから、自ら垣巣に告げていたとおり「自分のやり方で罪を償う」ために、動き出しました。彼のお話、とても好きです。
次回は久々にアキユキ君が尖端島へ帰郷。
ナキアミの私服、かわいいです(^_^)
WEB拍手を送る
それは少しずつ、けれど大きく動き出し始めました。
ナキアミをゆっくりと襲った黒い魂。聞こえていた"声"
その闇は、彼女に危機を感じさせることとなりました。
ザンバ二号は不時着を果たし、ナキアミは闇の存在を感じ取り、テシクの村へと帰ることを決意。アキユキ君も彼女についていくこととした。
ナキアミが伊舟に旅立ちを打ち明けていた場面は、前半で最も伊舟が柔らかく見える場面と思います。いつもトゲのある態度ばかり。たまに優しい声になったかと思えば、それは次の瞬間落ちる雷の前触れ(^_^;)
でも今回の伊舟は終始静かで、寂しくも見えました。ナキアミの決意がいつも本気だとは知っている。彼女のことを迷惑だなんて思ったことは一度もない。そう、語る彼女の声はひどく弱々しさを感じました。大人が見せる、弱さでした。
ナキアミにとって伊舟はまさに命の恩人であり、母であり、ライバルであり、いつもそこにいてくれる船長であり。
このときナキアミはどこまでこのザンバ二号を「帰る場所」と思っていたかはわかりません。雷魚はあー言ってくれたけれど、もう帰って来れないと思っていたんじゃいかな・・・。ナキアミも、アキユキ君も。
寂しさの肥やしと 月夜に落ちる涙の滴
永久に輝く 暗闇に咲く花
こうして今回、ナキアミとアキユキ君はザンバ二号を離れ、旅立つこととなりました。最後、ユンボが伊舟に対して「ナキアミに一言くらい言葉をかけなくてよかったの?」と訊いて、伊舟が答えた言葉。
「言葉がいるなら、わたしの心ごとくれてやる。」
玉井さんのお声でのこの台詞。極めて印象強いです。
フルイチ君は突如として引きこもり青年と化していました。右足に感じていた強い痛み。いつしか見たことのある症状へと変わっていた。
それはアキユキ君と同じく、ザムドとなるその症状と同じでした。
バス爆発事故以後、今回に至るまで。彼は何度も右足を押させている描写が描かれていました。そしてなぜよくヒトガタに襲われていたのか。それは偶然ではなく、彼も「ザムド」であったから。ヒトガタはザムドを欲しているから。
ハルちゃんはなんとか彼を救おうと、彼を抱き寄せました・・・。
ナキアミたちは動きだし、フルイチ君はある意味「直前」となったお話でした。
あと今回より新たにアキユキ君の父、竹原リュウゾウがちょっと前面に。彼はここから、自ら垣巣に告げていたとおり「自分のやり方で罪を償う」ために、動き出しました。彼のお話、とても好きです。
次回は久々にアキユキ君が尖端島へ帰郷。
ナキアミの私服、かわいいです(^_^)
WEB拍手を送る
この記事へのコメント