ソ・ラ・ノ・オ・ト 第七話「蝉時雨・精霊流シ」

暑い夏の日。残された意味。


 こんなにもシリアスな出だしは初めてでした。
 すっかり面影もありませんでしたが、彼女たちは紛れもなく軍人であり、戦争となれば戦場へその身を投じる者たちであること、引き戻された感じです。


 フィーエスタ・デュ・ルミエール。

 季節はお盆を迎え、カナタちゃんは日本で古くから伝えられている習わしの通り、野菜で馬と牛を作っていました。お爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に住んでいたりしないと、なかなかあのお年頃でできることじゃない(^_^)
 風習とはそれらすべてに意味が込められていて"信仰"に近いところも多いけれど、脈々と「伝達」「継承」されていること自体、大切にしたいと思います。なかなかちゃんとしたことはできないけれど、間違ってさえいなければその想いだけでも、伝えていきたいです。


 フィリシアさんの過去はリオさんでさえ、記録を読んだまでで、他の誰も知りませんでした。もしかすると、きちんと訊いたら、ちゃんと教えてくれたかもだけれど、それはできてはいませんでした。きっとそのことを話させてしまうこと自体が、彼女を辛くさせてしまうんじゃないか。きっとそんな想いがあったから、誰も聞けなかったんじゃないかな。それとももう聞くまでもなく、わかっていたことかもしれない。ノエルちゃんだけはもう少し、知ってそうでもありました。彼女だけ灯籠を作っていなかったのも意味があるのかな・・。


 ”世界はゆっくり終わりに近づいていって、人間はいずれ、完全に滅びるだろう”

 世界が終わりに向かっているのか、人類がいつ滅びるのか、正直わからない。ただ、"自分の世界"がどうなるかは、それほど想像に難しいものではないと思う。フィリシアさんの先輩が言っていたその言葉の意味は、どちらの"世界"のことか。でも世界はどうしたって"自分が認識できる範囲"を指すとしか思えないから、前者は考えることすらままならないと思います。いずれにしてもこの日本では、って前置きが必要だろうな。。


 仲間が目の前で戦死し、独り残ってしまったフィリシアさん。なぜ自分だけが残ってしまったのか。どうしていいかわからないで泣くしかなかった時、彼女の前に旧時代の亡霊が語りかけてきました。

 世界はもう終わっている。生きる価値などない。人類が過去の栄華を取り戻すことはもう不可能。

 亡霊さんの口から出る言葉はどれもこれも「敗者」の言葉ばかり。ファリシアさんは自分もそう、思いかけていたけれど、言い切れるほどにはまだ、納得はしていなかった。だから、

 だから彼の言葉を拒否しました。

 意味は見つけられなかったけれど、
 でも諦めることはどうしても、したくはなかった。

 次の瞬間、遠くから聞こえたのは喇叭の音色。
 アメイジング・グレイス。

 孤独ではなかったという安堵から、再び彼女の頬を涙が流れました。心底から生きたいと願い叫び、そして彼女と出会うことができた。

 ファリシアさんを助けてくれたその女性は、カナタちゃんが目標としていた女性であり、リオ先輩が持っていたネックレスと同じものを身につけていた女性。
 ファリシアさんは彼女を見て「イリア皇女殿下」と、呼んでいました。


 ファリシアさん、リオさん、そしてカナタちゃん。みんながイリアさんと繋がりを持っているようで、リオさんのお姉さん?になるのかな。リオさんにとっても、彼女の存在は極めて大きい存在であり、もうこの世にはいらっしゃらない方・・・。


 世界に果たして意味はあるのか。

 つまり自分自身の生きる意味が、あるのか。
 その答えをファリシアは始めからは「ない」ものだと、考えていた。最初からある意味なんて、最初からない。ないのだけれど、見つけられることはできる、と。

 生きる意味は見つけようとして見つかる、というものでもないとは思います。たぶん見つけた瞬間には気付けなくて、ちょっと後になって振り返ったときとかに気付くものなんじゃないかな。


 心配したいです!って訴えていたカナタちゃんが大変愛おしく感じられました。なんて良い子なんだろうって。。もちろんクレハちゃんもノエルちゃんも(>_<)

 途端にシリアスに流れていた今回。"戦争"を根底に持っていただけに、いつでもこういう展開にできるという可能性はあったから、驚きとかはなかったし、少し望んではいました。結果、とてもきれいに出来上がっていたと思います。やはり全体的にどれも好みだなあ。さりげない多脚戦車がまた好き。いろいろ惜しいところ、もったいないところはあるものの、DVDとか集めてしまおうかな、と思い始めてきました。幸い懐にも優しいであろう1クール。もう少し悩みます。

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