カラフル

自分自身の、色。
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 劇場予告や、TVCMのみの、前情報とも言い難いわずかな情報を持って、観てきました。予告はとてもインパクトがあっただけに、不安が大きかったですが、結果として描かれていたものは、珍しいことでも、真新しいアプローチやアングルでもなく、ごくごく普通の、"日常となってしまった"今の日常でした。
 誰であろうとも、過ちは犯してしまう。
 
 それが人だから。


 前半部分は非常に不安でいっぱいでした(^_^;) 終わりは二択でしかないのになぁ、と、思いつつ。でも大事なことは、結末がわかっていたからといって、その作品から受ける印象に作用することって、そんなに大きくはないのだということ。最近学びました(^.^)

 真君が気づけたこと。それはひろかに言っていたことが一つ。
 自分の色なんて、自分自身にだってわかるものではないということ。1つでもないし、2つでもない。多くの色を人一人は持ち合わせているということ。わかっているようで、わからないことが真実。普通なことと、普通ではないこと、なんて判断は、あってないようなもので、間違いなく意味はもたないのだということ。

 そしてもう一つは、自分は世界に必要か不要かを考えること。少なくともこの日本で、気づいたら家族と一緒に住んでいた。そんな子供たちであれば、「反抗期」とかいう言葉で括られる時期に通る考えの1つかもしれない。
 けれどそこで悩むこともまた、人それぞれであって、誰もが抱えているのは間違いがない。真君は自分を殺すことで、その考えから逃避してしまいました。でもそれが解決策になるとは思ってはいなかった。でもそれしかなかった。

 どうすればよかったのか。

 それは後悔しなければ、わかり得ないものと思います。だからどうすることもできなかった自分を受け入れるしか、前へと進む手立てはない。そこをこの作品は、「もう一度」として、描き見せてくれました。


 彼が家族全員から薦められた高校への話を断ったあの場面。彼は心から思っていることを、思ったまま答えていました。結果どう思われようとも構うことはない。言いたいことは言わなければならない。それが彼が「できなかった」ことだったのかもしれないな。。
 本当にやりたいことって、どんな状況になっても、やり遂げたいと、力が出てしまうものだから。だから彼はみんな気持ちが痛いほど伝わってきたけれど、それでもそれは自分の進みたい道ではない。だから、曲げることはしませんでした。


 やはり会話ができないこと、というところに、現代の様々な問題の発端を感じさせました。言ったってどうせわからない。訊いてはくれない。無駄なんだ。そう、言う前に思わせてしまう周りにも問題はあるだろうし、だからって言い合わない、そうしない本人にも問題はあると思う。人が人と暮らす、人が人の生活を送ることって、自然にできているようで実は相当パワーを消費する。それが当たり前なんだということを、まず理解してほしい。なぜならそれが「生きる」ということになるのだから。


 途中明かな今後のロケ地再訪待ってました、みたいなシーンもあったけどw 普通に電車でいけるからなぁ。行っちゃうかもなぁw
 絵もきれいでしたし、よくキャラも動いていた。キャストも自分は全く違和感なく聞けました。宮崎あおいさんは本当の役者だと、再認識した次第です(^.^)


 自分の中の自分は、決して一人ではない。
 明るい色を持っていても、暗い色も持っている。
 決められるものじゃない。
 いつしかそれは決まるものでもない。
 世界がこんなにも色鮮やかなように、
 人だって多くの色を、持っているのだから。


 とてもストレートかつシンプルな作品だっただけに、伝わるものもまたシンプルで心打たれました。心から人生をやり直したいとも思ったしw 失う前に、何が大切なのかを改めて考えさせられる作品でした。観て良かったです。



カラフル (文春文庫)
文藝春秋
森 絵都


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