氷菓 #17「クドリャフカの順番」

期待とは、諦めから出る言葉。


 期待はかけられ、その期待は期待以上の結果を生むこととなった。
 奉太郎は見事、これまで通り机上のみで、この事件の犯人を突き止めることとなりました。彼の洞察力と推理力は、里志君の想像を一つ、超えていた。奉太郎の話の組み立て方は実にシンプルで、「違和感」をとことん潰していくもの。そして潰しきれないものは、犯人の残した痕跡、或いはメッセージ。その洞察力に加え、メッセージを集めた結果、導き出されるクリティカルなパスを推理する。それは100%かもしれないし、99%なのかもしれない。けれど、ほぼほぼ絶対な推理結果となることは、先の洞察力から確信を得ている。

 総務委員会委員長 田名辺治朗さんが仕掛けた十文字事件。奉太郎はその犯人を突き止め、さらには文集「氷菓」の売上に利用しようと企て、見事その企ては成功しました。これまで事件を解決に導き続けた彼が、事件を起こす側へ。その巧みさはこれまで彼が実証してきた経歴を見ていれば明らかで、実に鮮やか巧妙でした。


 里志君は奉太郎に勝ちたかった。わけではない。そう、里志君は摩耶花ちゃんに言ってはいたけれど、それはそれはわかりやすいものでした。ずっと彼の近くにいたからこそ、ずっとそのまま、とはなってはいかなかった。データベースでも、答えを導き出せる。そこまではっきりした意思があったかは定かではないけれど、彼が抱いていた感情は、それほどさわやかなものではなかったことは確かじゃないかな。


 その摩耶花ちゃんのお話も印象的でした。伝えたいことがはっきりしていて。物語を生み出す「作者」として、それを読む「読者」として。その両方が、ある主観で描かれていたように思います。実際のところ物の受け方、感じ方は様々な「主観」でしかない。それはそう思います。そしてその主観が、多くの人に共感を得るものがある。それも事実だと、思います。突き詰めていけばその源はある程度導き出せるのかもしれないけれど、それはそれで一つの答えでしたかない。作品が変わればまた、その答えは変わってしまうもの。じゃあつまり、、と、考えると、そこに答えを求めること自体が、誤りなのかも、と思えてくる。

 世にいう名作とは、結局のところどれほど多くの人に共感されたか、に尽きてしまう。けれどそれは「そういう名作」なだけであって、やっぱ個人的にはそれはそれ、って想ってしまうな。


 物語のトリック、その動機、背景。どれもが考えぬかれたお話と感じ取られました。これは映像化して尚一層、原作が気になるタイプw 実に魅力的なお話でした。次なるお話も気になります!!


 
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2012-07-27


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