フルーツバスケット 第14話

「僕は、ママを助けてあげられたのかな・・・」


 紅葉君。彼もまた、重い、とてもあんな小さな体では支えきれるはずのないであろう、過去を、柵を背負っている子。


 母親からしてみれば、それは至極当然の反応なのだろうと、納得せざるを得ないところがあるだけに、余計に辛く、切なく感じてしまう。両極端はあるとしても、恐らく総数的にはきっと・・・。

 だからこそ、紅葉君の強さには、単に心の強さだけではなく、どこか諦めや、母への優しさが十二分に伝わってきます。どんな思い出であったとしても、忘れたくても、すべて背負って、頑張って。頑張って、頑張って、頑張って、頑張り続ければ、

 いつか、そんな思い出に負けない自分になれる。そう信じている。

 そんな過酷な現実を背負って、そこまでして"忘れないこと"を誓えるんだろうか。耐えられることができるんだろうか。すべてを背負ったまま、心から笑えること、笑顔を零すことなんてできるんだろうか。忘れていい思い出なんて一つもないんだ、なんて考えることができるんだろうか。むしろ、そんな想いを強いることは、本当の意味で、彼の人生に於いて必要なんだろうか。

 母親の記憶から、自身の記憶を消すことを、自身のわがままだなんてこと、言えるんだろうか。
 
 嬉しい思い出。楽しい思い出。美しい思い出。感動した思い出。それらは誰であろうとも忘れたくない、できることならずっと胸に留めておきたいと思う。加えて、悲しい思い出、辛い思い出。できることな信じたくない思い出。心がどうにかなってしまうほどの痛い苦しい思い出。それらは願わくば思い出したくない、思い出。

 精一杯の笑顔で、彼は精一杯の言葉で、想いを伝えてくれたけれど、それはあまりにも辛い笑顔にしか見えませんでした。もしも自分だったら、という気持ちがちょっとでも前面に出てしまえば、とてもじゃないけどどう対処していいのかわからなくなるほど。
 すべてを留め、信じて生きていくことなんてできるんだろうか。すべてを超えて、尊い記憶に昇華させること、ってできるんだろうか。


 異性に抱きつかれる、抱きしめられると動物になってしまう。
 これだけを聞いてしまうと、なぜかなんとも楽しげな設定に思えてしまうのだけれど、それが生まれた瞬間からなんだ、となると、実際にイメージすると、確かに、、となってしまう。

 
 思い出を忘れるくらいなら、背負い、持ち続けることを選択した。いつくるかわからない"いつか"を信じた。紅葉君と透ちゃん。二人だけに通じる部分は多く、心が苦しくなるお話でした。



 今回から新たなOP。1回聞いただけではなんともではあるけど、前のままが良かったとは思いました(^^) そのうち慣れてくるかなぁ。


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