東京マグニチュード8.0 最終話

悠貴君が遺し、伝えてくれたこと。


 東京に大地震が起きたら。

 想定の範囲内で、出来る限り忠実に、リアルをよりリアルに描いていたこの作品。どういうことが次に起きて、どう対処しなければいけないのか。間違って持っていた常識が正され、実際に行動に移せるかどうかはわからないけれど、少なくとも知識としては選択肢を増やせました。可能性の視野を広げられたものと思います。


 悠貴君の消失からしばらく抜け出せなかった未来ちゃん。救う手助けをしてくれたのは真理さんでした。

 真理さんは悠貴君と未来ちゃんはとてもよく似ているといってくれた。ずっと自分の心の中に悠貴君は居続けてくれる。未来ちゃんはそう思い、決して忘れようとはせずに、話したくなったら話しかければ良いんだと気づけました。
 どう考え辿っても良かった。とにかく彼女は今生きている。生きているなら前へと歩かなくてはいけない。悠貴君のためとか、悠貴君の分まで、っていう気持ちじゃなくて、自分は今生きているから、という思いを持って。


 誰のせいにもできない辛さや悔しさ。「偶々」という言葉では言ってほしくないこと。数多くあるし、きっとこれからだって何回も、何十回も経験していかなくちゃいけないことだと思う。それをわかった上でも、そうまでしても生きなくてはいけない重さ、それがわかって、わかろうとして背負い、時には手伝ってもらって、初めて人は"生きていく"といえる。
 悠貴君が教えてくれたこと。未来ちゃんに伝えたかったことはちゃんと、彼女に伝わってくれていました。


 どんなことがあっても陽はまた昇る。繰り返しが時には考えられないほど憂鬱に感じられてしまうけど、それは必ず未来は訪れるということと同じ事。未来ちゃんはきちんと自分と向き合い、歩くことを定め、この作品は終りました。


 人の死を、真正面から描いてくれたことで、この作品は決して絵空事ではないのだと示してくれたようにも思います。EDのポートレートもちょっと切なかったなぁ。きっと実際の震災はここからが、より一層大変で、日常が通じなくなる部分と、それでも日常を強いられる部分とが出てきて、苦難には変わりないのだと思います。この先もしかしたら、本当に望む日常という未来は、限りなく遠くになってしまうかもしれない。挫折は一日一日強く、心は沈んでいくのかもしれないです。

 この作品からは、あの異常下で生き残るためには、心をいかにして保つことができるか。それが術だと思いました。

 最後まで見ることができてとても良かったです。放送期間中にも地震が起きたりしていたので、より現実味を感じるものとなりました。いつか必ずしや訪れるであろう危機。その「いつか」は決してずっと先のことではないのだということを忘れないように。そう留め続けていきたいと思います。

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