氷菓 #4「栄光ある古典部の昔日」

古典部の過去。


 えるちゃんの伯父さんとの謎。その謎を、最初は奉太郎にだけ協力を依頼することとしていたけれど、奉太郎は里志君と摩耶花ちゃんにも協力を得られるよう、えるちゃんに進言し、えるちゃんは決意。あまり自身の過去を、それもごく個人的なお願いを、多くの人と共有することを望ましくは思っていなかったえるちゃんでしたが、奉太郎の「解決できずとも、いずれは風化していく」という言葉に引っ掛かり、天秤にかけ、彼女の想いは「解決したい」という方へ傾きました。結果、この謎は古典部としての活動、無事答えが導かれたら、文集の題材とするということで落ち着きました。

 4人で情報収集し、実に理想的な調査を進めていった結果、最終的にはやはり奉太郎君の推理で、皆納得を得るという結末。けれどそれはあくまで「伯父に何があったか」がわかっただけに過ぎない。
 えるちゃんが幼き日に、伯父に対して古典部のことで訊いたこと。それはその場にあった文集「氷菓」第二号を手に取り「何か」を訊いた。
 伯父はその問いに渋々「答えて」くれた。
 その答えを聞いてえるちゃんは「大泣き」してしまった。
 でも伯父は決して「あやして」くれたりはしなかった。


 45年前の学生運動。その時代の思想や物の捉え方や価値観は、今の時代からは正直想像しがたい。勉学に対する過剰とも思えるその姿勢や、「学生」という立場に在るべき自主性。尊重されるべき事柄が何か。そこには共通の「敵」に対する団結力と、戦後間もない、日本国国民としての意識。そんなことが、あの時代には当たり前に流れていたんじゃないだろうか。「想像しがたい」ので(^_^;) もうほんと空想に近いんだけど、ふと、最近の記憶で蘇ったのは「コクリコ坂から」かな。

 純粋に奉太郎君の論理的思考を捉えると、やはり今回もこれまで通り、辻褄はあっているようで、確信には至っていない状態でした。もちろんこれまでの推理はすべて検証が行えて、事実ではあった(1つは除く、かなw)。でもそれはやはり物語上よくある「確信に限りなく近い可能性」の当たり前の推理ではなく、あくまで「一つの可能性」が、偶々当てはまったかのように見えました。ここまでくるともうそれは絶妙、と感じます。

 彼の担当であった年表に対する仮設をスキップしていた時点で、彼にしか得られない情報があったこと。他の年の年表も、彼しか知り得ていなかったこと(たぶん)それより何より今回の違和感は、先の「時代」にかかるけど、"文化祭が五日間あったものが、何日かわからないけど縮小しようとしてきた教師たちに抵抗していた" という原因が、自分には理解できなかったので、しっくりいくはずないな、と思いました。さらに強いてあげれば、その運動に対し、教師たちは結局は折れたものの、文化祭が終わってから彼を退学にすることには「見せしめ」でしかなく、むしろそちらの方に学生たちは抵抗すべきだったのでは、と思ってしまった。そこには「歪んだ自己犠牲」とかもあったんだろうか。。だから「そんな理由で学生が勉強する権利を剥奪できるのか」とは、誰も考えなかったのだろうか。

 つまりは背景から原因諸々「時代」で片付けられるのであれば、この作品、話の組み立て方やキャラクターはとても面白いと思えるものの、この題材ではちょっと興味が持ちづらいな、ってところでした。次のお話に期待しようかな。。


 里志君の「データベースは結論を出せない」って口癖w は面白いと思いました。彼ならば、出せないというか、出さない、といったほうが当てはまりそうにも感じたけど、ほんとに出せないのかなw そのポジションには、しっかりと友人がいるから、とでもいいたげな感じが、彼の性格を表していたと思います。


 次回?には真実が明らかになりそう。すべてを覆す恐れもありそうなだけに、期待してしまいます(*^_^*)

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