獣の奏者エリン 第43話

獣は決して人には馴れない。


 真王ハルミヤが亡くなられてすぐに、一度は断ることが叶った真王警護の任が、再びエリンに命じられました。しかしエリンの心は最初から揺るぐことはなく、死を覚悟した。
 しかしリランは真王の使いの者に襲いかかり、エリンもまた指を失うという悲劇に見舞われてしまった。

 決して使わないと心に誓っていた音無し笛を使ってしまったことで、リランはもう、エリンの声だけでは言うことを聞かない。これまでリランと共に歩んで結んできた固い絆は、たった一度の出来事で脆く、儚く、音もなく崩れ去ってしまったこと、大変哀しいことでした。
 それでもエリンは泣くのをやめ、再びリランの世話を続けることを決めた。
 今まで首に下げていた母の形見をはずし、代わりに音無し笛を。失われた指を隠すために手袋を。そしてその手首に母の形見をはめて。

 エリンは決してリランと馴れ合っていたわけじゃなかったし、母の言葉を忘れたことも、恐らくただの一度もなかったはず。それでもエリンはリランとの絆に懸けていたのかも知れない。懸けてしまった自分を、大きく後悔していたのかもしれない。。
 この間の事は「闘蛇が相手だったからだ」と、心のどこかで思っていたのかもしれないな。。


 エリンはすべてを吹っ切るかのように、リランを見る目は厳しく、命じるその声もまた、強い厳しさが込められていました。

 医術師としての道。

 夢をここで諦めるわけにはいかない。エリンの決意は奇しくも、エリンを一回り大きく成長させてしまったように見えて、そこもまたかなり心が苦しいところでした。
 眠らされたまま運ばれるリランたち。母を想い、最期まで強く、母のように強く生き抜いてみせようと決意するエリンの表情も、切なく、哀しさばかりが込み上げてくる終わり方でした。


 もう残りはあと数話、というところで訪れた悲劇でした。これからもまだ大きなうねりがエリンを襲うのだろうか。。 

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