地獄少女 二籠 第17話

見ているだけ。
彼は常に、いついかなる時でも見ているだけしかできない。

 一目連の過去が、簡単ではありましたが語られました。彼が"刀"の付喪神(つくもがみ)であるということ。幾人の人を斬り血を吸ってきたこと。いかなる時でも、、それを"見ているだけ"であったということ。

 今回のターゲットはかつて依頼者だった経験を持つ穂波さん。胸のところにはしっかりとあのマークが刻まれていて、彼女を地獄送りにしたいと願ったのは彼女の娘、寧々ちゃん。
 かつて夫の暴力から自分と、寧々ちゃんを守るために穂波さんは糸を引き、それから11年後、今度は守ったはずの娘が「父の敵」と彼女を怨み、わら人形を手にしていました。既に穂波さんは死後、地獄行きが決定していたのだけれど、その死期を、今回で早めることとなってしまった。わら人形で、とはならなかったけど設定上、それもあり得るお話でした。にしてもまた家族間というのは・・・。一体今期何回家族で送り、送られたのだろう・・・。

 穂波さんが寧々ちゃんもわら人形を持っていたことを知ったとき、既に諦めていたのかもしれない。自分の娘が、ということ、現状をどう言いつくろったとしても、きちんと育てられているとはいえないし、すべて寧々ちゃんのために一生懸命働いていると言ったところで、いつも家にいない事実は変わらない。彼女のためを思うのであれば、姑のところへ預けるのも得策なのではないかと。
 でも寧々ちゃんは母が殺した父親を求めていました。いくら知らないとはいえ、それは穂波さんにとっては耐え難いことで、そこをもっと考えること、話し合うことができていたら、彼女は死を選択することはなかったんじゃないかな。。
 最後、穂波さんは寧々ちゃんにわら人形の糸を引かせないために、自らの命を絶ちました。結果、彼女は糸を引かずには済んだ。済んだけれどこの終わり方は(また、ですが)あまりにあまりな結末でした。あの後寧々ちゃんはどうやって生きていくのか。穂波さんはどこまで彼女のことを考えていたというのか。「地獄には送りたくない」一心で、じゃあ学校を卒業したらとか、結婚は、とか、両親があの歳でいないという状況をどれほど考えられたのか。見方によっては捨てたとも捉えられる状況じゃなかっただろうか。

 実際、穂波さんは常に寧々ちゃんを常に最優先で考えていた、というのは見て取れましたが。。もう散々二人で話し尽された後だったのかなあ。話してももう意見が変わらないということを穂波さんはわかっていたから、だから姑の所へ行くと言った彼女も、簡単に認めていたのかもしれない。心中は全くもって穏やかではなかったと思うし。


 11年前、穂波さんが夫を地獄送りにした時のことを、一目連は覚えていました。
 因果。この場合少し意味が違っているとは思いましたが、回ってくるという意味だけでいえば一緒かな。彼は最後、穂波さんが身投げをする瞬間駆けだして、寧々ちゃんを止めました。穂波さんではなく、同じく身を乗り出そうとしていた寧々ちゃんを。今の彼であればあの時、穂波さんは救えた。けれど関与した時点で、彼は今の自分を消される。(明確には言われてないけど骨女の言葉からすると、そんな感じでした)

 「どうするか自分でもわからない」

 彼の脅しのような言葉に、輪入道もちょっとお怒りのようでしたが、結果的には関与はしませんでした。あそこで助けたとしても、という意味があったのかなと思います。あいちゃんが一目連に言った言葉と、ここが重なっているように聞こえました。

 寧々ちゃんだけが生き延びた。生き延びたけれど彼女のこの先は今まで以上に辛いのは明らかで、救いはまだ当分見られないのだろうな。
 また気持ちががくん、と沈む終わり方でした・・・。

 彼は最後までいつも通り"見ているだけ"でした。けれど本当は最初から(同じことかもだけど)「見ている」のではなく「見守っている」という言葉が正しかったんだろうな。


 次回は静さんかな?またきくり予告。。
地獄少女 二籠 箱ノニ (完全限定生産)
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